【退職後の学生生活】社会人経験したから分かる。放課後自習は幸せな時間だと【元ひきこもりとの出会い】

オレ、30歳。
無職。
男性。

2017年4月から会社員→学生にジョブチェンジしました。

その学校で出会った、クラスメイトの話。

学校が始まって数日目、
クラスのなかでちょっと「異質」な存在がいた。

「聞いてますか小矢部さん」

先生が、ウトウトと船をこぐ彼をとがめる。

「あー……眠いです」

口の利き方がなっていない。
先生に対しても生意気な返事。

「じゃあ早退したらどうですか」

先生が怒りのこもった声でそう言うと

「眠くならないように立って授業聞きまーす」

となかなかおもしろい返しをする。
まるで眠たくなるような授業をするお前が悪い、
とでも言わんばかり。

彼、おやべくんとはすぐに打ち解けた。

・彼は「授業が難しい」とつぶやいた。

おやべくんとは帰り道の方向が
同じだったから、よく一緒に帰った。

「オレ、引きこもりだったんよ」

おやべくんは21歳。

かろうじて高校は出たが、
それから数年経ち、
いまの学校に入り直したらしい。

オレは単刀直入にたずねた。

「なんで、引きこもりじゃなくなったん?」

「んー、やっぱこのままじゃいけんな、なんかやろう、って考えまくった。歩いて沖縄一周とかしてさ」

「それ、すごいね。心境に変化とかあった?」

「んーとね、世の中のすべてはどうでもいい、って思うようになった」

「へぇ、どうでもいい?」

「なったっていうか、そう考えることにしてる」

“世の中のすべてはどうでもいい”

これが彼21歳なりに出した答え。

すごいな、と素直に思った。

沖縄一周にしたってオレにはそんな行動力、ない。

「この学校は、どう?」

元引きこもりの再挑戦は
この学校をどう思っているのか。
いまの心境をたずねた。

「楽しいよ、けど」

「けど?」

「授業がめっちゃ難しい」

オレたちが通っている職業訓練校。
そのなかでもソフトウェア、
プログラミングを勉強するクラス。

くりくり坊主のサッカー少年おやべくんは、
肌もこんがりと焼けていて、
どうみてもアウトドア派。

引きこもっていたときは
読書したりアニメを見たりして

パソコンはあんまり
触ってこなかったのだという。

コンピュータの成り立ちも
2進数の基礎知識も、
はじめて触れるような概念ばかりだという。

授業のペースが早いと思うのも
難しいと思うのも、自然なことだった。

「じゃあさ、放課後に自習しない?」

オレは、ごく自然にそんな提案を口にした。

自分でも驚きだった。
自習なんてやるのは人生に何度あっただろうか?

学生時代からの勉強苦手。
「やらされ」宿題はあったけれど、
自ら進んでやろうとなにかをすることなんて。

「やりたい。でもなべさんは授業余裕じゃん」

「おやべくん学校楽しいって言ったやん。オレも楽しいよ。だからおやべくんに辞められたら困るわけ」

「そうなんだ」

それは本心からの言葉だった。

「オレにわかることなら教えてあげてぇよ」

「わかった。じゃ明日からやる?」

「だな」

彼は自習の提案をこころよく受け入れてくれた。

「せっかくだからさ、ほかのクラスメイトも声かけようぜ」

「いいねそれ」

彼はその後もクラス委員長を買って出たり
いっしょに自習してた女の子を好きになったり
するんだけど、それはまた別の話。

・ほかのクラスメイトも巻き込んでみた

さっそくクラスメイトに
声をかけてみた。

といっても、あんまり「自主勉強会」の規模が
でかくなってワケわからなくなっても困るからさ

ひとりに声をかけてみた。

クラスの中でもひときわ
静かな生徒「倉本さん」

高校あがりたての18歳。女の子。
静かに読書してるようなタイプ。
かわいい。

この子を誘った理由。

この子も、どうも授業の理解が
進んでいない感じがしたのだ。

授業中、頭にはてなマークが
浮かんでいるというか。
かわいい。

けれども、もの静かな彼女だ
人と関わるのは苦手そう。

ダメ元で誘ったが、返事は……

「……自習、したいです」

「やった!じゃ放課後に机並べよう」

かくして、4月24日
3人の放課後自習会っていう定例イベントが
命を宿した。

・一緒に悩むのも、悩む姿を見るのも愛おしい

「うーん……」

机を並べてペンを走らせる。

おやべくんも、倉本さんも
ノートをととんとん叩きながら
しかめっ面だ。

指数の計算が難しいらしい。

その仕草が、どうにも
「勉強している学生」然としていて
思わずにやけてしまう。

「そしたら、ここの数字が仮数部に入るわけ」

「うーん……」

「難しいよなあ、もっかいやってみよ」

「うん」

社会人になって仕事にもまれてた間で
こんな感覚は、忘れていた。

まぶしくて、愛おしい時間。

誰に言われるでもなく、自主的に行う勉強。
オレより若い人たち。

「なべさんって、性善説と性悪説どっちを信じると?」

「えーそうだなあ、性善説を信じたいけど」

ときおり、そんな突拍子もないことを
言い出すのもおやべくん。

「へぇなべさん性善説なんだ?おれはね性悪説。生き物食って生きてるじゃん」

引きこもり時代は「もんもん」と
考えごとをしていたっていうから
造形深さが伝わる。

「倉本さんはどう思う?」

「……」

彼女も静かに考える。

彼女は長考に長考を重ねて
ぽつり、と答えをつぶやく。

だから、返事がなくても黙って答えを待った

「性善説」

……かわいい

「へえ、どうして?」

「……」

答えをじっと待つ。

「……なんとなく」

かわいい

そんなとりとめのない会話も
心の底から楽しかった。

会社員生活でもつまらない雑談は
あったけれど、なんて言うのかな、

これはもっともっと
「純粋」で「原風景」的な、そんな感覚。

まぎれもない幸せだと確信して。

「あ、もうすぐ5時。帰らなね」

3人で、談笑しながら帰路につく。

・得られたもの1.「深い友達」ができた

学校に入って得たもの

それは「ともだち」

おやべくんとはこれからもきっと
いろんなことを気づかせてくれる存在になる。

「別に学校でなくともそういう存在はいるでしょう?」

そうだね、別に学校ではなくても
会社でだって
「よき友人」「よきパートナー」は
きっといる。

けどなんていうかな、
学校は職場より数段、
利害関係が薄いところなのだ。

「ノリだけで人生なんとかなってる」
ぜひその性格を取り入れたい友達

「殻を破れずにいる」
昔の自分を見ているようでやきもきする友達

いろんなひとがいるね。

「社会に出てやっていけるのかなぁ」
って老婆心ながら心配になる人も
中にはいる。

(オレが言えた話じゃないwwww)

そんな人とも
利害を超越したところで
雑談ができる。すごく新鮮だね。

・得られたもの2.極上の「しあわせ」を手にした学校に入って得たもの

学校に入って得たもの

それは「しあわせ」

・授業の合間で談笑できるしあわせ

・昼食をいっしょに食べるしあわせ

・1日6時間の学習ができるしあわせ

・授業を早退してみんなで美術館鑑賞しちゃうスリル

・放課後、机を突き合わせて勉強できるしあわせ

肌寒い教室

弁当を広げる昼休憩

傾く夕日

放課後の帰り道

より道

どれをとっても
すごく愛おしいんだ

心がすっごく
求めていたことなんだ

15年遅れでやってきた
青春なんだ

会社やめてホントよかった(泣)

・(おわりに)「どんどん”主導”しよ?」

学生してたときはね。
自主的に残ろうだなんて夢にも思わなかったし

「今週も来週も再来週も遊びにいこうぜ」
とかそんな乱暴な誘いかたはしなかった。

だけど

そういう人たちの気持ちが
いまならわかる。

精力的にサークル活動とか
してた人の気持ち、いまならわかる。

「みずから”行動”する」
「みずから”事を仕掛ける”」

それくらいのことをしないと
モノゴトってそうそう動かない

だって、みんな受動的だもの。

みーんな受動的。ホントだよ。

けっきょく人生を
つまんなくするか
おもしろくするか

しあわせにするか
ふしあわせにするかは

自分次第。

とくに
<やらされ感>では
自分も人も動かないんだって。

「やりたい」って願ったときに
初めて、モノゴトって動くんだね。

そう。

「仕事、辞めたい」

って思った、あの日から。

29歳は仕事を辞めました


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わたなべりょうへい

貯金はぜんぶ仮想通貨になりました。 2018年で資産500万円→資産1億円を達成するはずでしたが-200万円で決着しました。相場が悪すぎた。 2019年で優良案件を「ネット上」ではなく「人と会って」見つけ続けます。それで将来のお金の心配を無くします。だからあなたもLINE@登録をよろしくね!→LINE@に登録する